男子用は品名が「シャツ」でも袖無しは肌着
第61類・第62類共通
注4 第61.05項(第62.05項)には、袖無しの衣類を含まない。
「シャツ」及び「シャツブラウス」とは、長袖又は半袖を有し、ネックラインが一部又は全
部開いている上半身用の衣類である。「ブラウス」とは、上半身用のゆったりした衣類であり、袖無し及びネックラインが開いているものであるかないかを問わない。「シャツ」、「シャツブラウス」及び「ブラウス」は、襟を有するものを含む。
第61.05項(第62.05項) 男子用のシャツ
第61.06項(第62.06項) 女子用のブラウス、シャツ及びシャツブラウスです。
”第61.05項(第62.05項)には、袖無しの衣類を含まない。”ということは、女子用は袖無しの衣類を含むんですね。
事前教示回答事例で、下の2つは第61.05項ではなく第61.09項の肌着に分類されています。
ノースリーブシャツ(男子用) : 税関 Japan Customs
男子用衣類(タンクトップ型) : 税関 Japan Customs
なお、ブラウス、シャツ、シャツブラウスの定義はHS2022改正が絡んでます。
品名が「ハンカチ」でも60cm超えたらショール、スカーフ、品名が「ショール」「スカーフ」でも60cm以下はハンカチ
第62類 衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものを除く。)
注8 スカーフその他これに類する物品で正方形又は正方形に近い形状のもののうち各辺の長さが60センチメートル以下のものは、ハンカチとして第62.13項に属する。ハンカチで一辺の長さが60センチメートルを超えるものは、第64.14項に属する。
第62.13項 ハンカチ
第64.14項 ショール、スカーフ、マフラー、マンティーラ、ベールその他これらに類する製品
例えば、Handkerchiefs (size: 70cm×70cm)は第64.14項です。
品名が「乳児用ブレザー」でも86cm超えたら女子用衣類
第61類 衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
注6 第 61.11 項については、次に定めるところによる。
(a) 「乳児用の衣類及び衣類附属品」とは、身長が86センチメートル以下の乳幼児用のものをいう。
第62類 衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものを除く。)
注5 第 62.09 項については、次に定めるところによる。
(a) 「乳児用の衣類及び衣類附属品」とは、身長が86センチメートル以下の乳幼児用のものをいう。
例えば、「Babies’ blazers, size 95cm」は乳児用ではなく、女子用衣類に分類します(「女子用」なのは、男子用か女子用か判別できないから)。
男女兼用は女子用
品名に「Unisex」と書いてあったら女子用の項に分類されます。
第61類・第62類 共通
注9 この類の衣類で、正面で左を右の上にして閉じるものは男子用の衣類とみなし、正面で右を左の上にして閉じるものは女子用の衣類とみなす。この注9の規定は、衣類の裁断により男子用の衣類であるか女子用の衣類であるかを明らかに判別することができるものについては、適用しない。男子用の衣類であるか女子用の衣類であるかを判別することができないものは、女子用の衣類が属する項に属する。
下の画像は大阪税関業務部関税鑑査官の令和2年の「品目分類について(繊維関係)」から抜粋した資料です。HS2022改正で「染み込ませ、塗布、被覆」の後に「積層」が加わりますが、分かりやすい表です。
申告書の対策で大事なのは、本番で類注などを読まなくても解ける分野をできるだけ多くすることだと思います。だから、申告書問題集は何冊かやることをおすすめします。フォーサイトの人でも、翔泳社の『通関実務集中対策問題集』、日本関税協会『ゼロからの申告書』はやったほうがいいです。そしてできれば、LEC『実践力Power Up講座 申告書編』もやってみてほしいです。私が買った2020年版は、他の教材にはないパターンの問題がたくさんあって、すごく勉強になりました。特に繊維製品の材質50%ずつの分類が。あと、下の記事でも書いた通り、LECはチューターさんの回答がとても親切で分かりやすくて感動しました。
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